すべての人に気づきを、そしてきっかけを。【TAAS株式会社】
TAAS株式会社
代表取締役兼CEO 大越 隆行 氏のインタビュー
従来の常識を覆し、機密文書処理をコストゼロにすることを可能にしたe-Pod Digitalを提供するTAAS株式会社。26歳でAmazon最年少事業責任者に就任し、ランサーズ海外法人取締役を経てTAAS株式会社を立ち上げた大越CEOに、TAAS株式会社を創業するまでの経緯、e-Pod事業にかける想い、将来の展望をお話しいただきました。
100%ビジネスパーソン・法人に訴求できる オフィス内におけるコミュニケーションプラットフォーム 「e-Pod Digital」
― はじめに TAAS株式会社の主な事業やサービスについて教えてください
TAAS株式会社は、多角的かつ革新的なアプローチで企業の課題を解決することを目指して2016年9月に設立した会社です。現在は主な事業として企業の機密文書をタダで処理することができるサービス「e-Pod Digital」を提供しています。
e-Pod Digitalは、機密文書処理ボックスとデジタルサイネージの広告配信システムを組み合わせることにより、通常は有料サービスである文書溶解処理の無料化を実現させた業界初のサービス。機密回収ボックス内にデジタルサイネージを内蔵させ、広告配信をし、主に「ビジネスパーソン」や「法人企業」へアプローチしたい広告出稿主から出稿費用をいただき、マネタイズしています。そうすることで、ユーザー企業の利用料を完全に無料化することを可能にしました。
マネタイズする広告出稿主としては、BtoBビジネスをされている出稿主が殆どです。
BtoBビジネスでは、是が非でも自社のプロダクトを導入してもらうために、営業マンが様々な提案をしたり、提案を入れた企業で多くの交渉や提案を経て稟議対象となり、幾つもの部署の了承を獲得し、導入される。こうした稟議が存在するのは日本独特のカルチャーですが、これは非常に多くの時間と労力を使います。
そのため、円滑に「自社のプロダクトを知ってもらう」「理解」してもらう、という工程が必ず必要になってきます。だからこそ、様々な企業が現在私たちのe-Pod Digitalへ広告出稿し、円滑にターゲットへリーチできる手法を実践しています。
またe-Pod Digitalを設置くださっている「設置企業」からすれば、お金の使い道で非常にメリットがあります。お金の使い道には大きく分けて二つ存在します。一つは売上げをつくるための原資に充てるオフェンシブな費用。もう一つは何ら売上げに貢献することのないディフェンシブな費用です。企業が機密文書を処理するために費やしている人件費や外部委託費用などは、後者の仕方なく費やしているディフェンシブな費用の典型だといえるでしょう。
e-Pod Digitalを通して我々がチャレンジしているのは、企業のディフェンシブな費用の削減。売上げに貢献することのないコストを削減し、マーケティングやプロモーションなど売上げに繋がるようなオフェンシブな投資に資金を充てていただきたいと思っています。
― e-Pod Digitalを導入することにより どのようなメリットがありますか
e-Pod Digitalはコストゼロで機密文書の処理ができるだけでなく、溶解処理した紙資源を再利用してコピー用紙やメモ帳といったノベルティグッズにして還元します。ユーザー企業は事務用品を購入する経費を削減できるのに加え、資源の効果的なリサイクルを行うことができ、SDGs、ESG(環境・社会・ガバナンス)、CSV/CSR領域においても、企業として貢献することができるのです。(広告出稿主・設置利用企業どちらも対象)
処理ボックスにはセキュリティロックがかかっているため、一度入れた紙を取り出すことはできません。回収された機密文書は提携している日本郵便により輸送され、24時間監視の処理工場で溶解処理される高セキュリティな体制を構築。回収から処理、処理証明書の発行などはクラウドの管理画面上で確認していただくことができ、従来は非ITだった部分を全てIT化することで、セキュリティと利便性を飛躍的に高めています。
また、e-Pod Digitalはオフィス内で動画広告を配信できる世界で初めてとなるメディア媒体です。そのため、ターゲットを100%ビジネスマンに絞って広告を配信することが可能であり、広告を出稿する広告主にとっては、他の媒体に出すよりも遥かに効率的にビジネスマンに対して訴求することができるというメリットがあります。
ゴミ箱をメディア化するという発想とIoTの力で、ユーザー企業、広告主、そして地球環境の全てにおいてメリットをもたらすことができる。それがe-Pod Digitalの魅力です。
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