技術とサービスで、人にも地球にも優しい環境を創造します【株式会社ユーセイ】
株式会社ユーセイ
代表取締役社長 小美濃陽一氏のインタビュー
東京都渋谷区に本社を構える株式会社ユーセイ。オフィスビルをはじめ、 官公庁・行政機関、学校・医療法人、商業店舗の施工・調整・保守を担う同社を率いる小美濃陽一氏は、創業者であるお父様から会社を引き継ぎました。今回は2代目経営者である株式会社ユーセイ 代表取締役社長 小美濃 陽一 氏のストーリーをご紹介します。
――はじめに、株式会社ユーセイが何をやっている会社なのか、自社紹介をお願いいたします
株式会社ユーセイは、1987年の創業より、ビルディングオートメーションシステムの専門家として、施工から調整(スタートアップ)、保守(メンテナンス)まで、快適でエコな建物環境づくりに広く携わっている会社です。
具体的には、「自動制御システム設備」といって、学校やオフィスビルなどの建物の空調・水回り・セキュリティー設備などを集中管理するシステムについて、その施工に関わりつつ、不具合がないように定期的なメンテナンスも担当し、学校やオフィスビルの快適な環境づくりや安全面を支えています。
弊社は、父が創立した会社です。実は、私は大学までは会社を継ぐ気がありませんでしたので、大学ではまったく異なる農学部で森林の勉強をしていました。家具職人の工房に弟子入りしていたほどです。それから父に説得され、25歳の時に今の会社に入社しました。現在は40歳。代表になってから10年目で、最初の5年ほどは伴走する形で父と一緒に経営を行なっていたのですが、父も高齢ということもあり、2年ほど前に会長職を引退。今は相談役を担ってもらっています。
――理念、または仕事で大切にしている思いについて、教えてください
<理念>
「技術とサービスで、人にも地球にも優しい環境を創造します」
この理念は、私が整理したものです。社長に就任したばかりの頃、セミナー、勉強会、交流会に積極的に参加しました。そこで学んだのは、社員の心をまとめるためにも、理念が必要ということ。当時、弊社は理念が明文化されていない状態だったので、先代の想いを形にしなければならないと思い、父に想いを聞くことにしました。
会社を創業していくにあたり、いろいろな人の力をお借りし、協力をしていただいたそうなんですね。「その人たちと共にいい汗を流して、一緒に成功したい!」。ユーセイという社名は漢字で書くと「友成」なのですが、ここにはそんな想いが込められているそうです。
「理念経営」が大切だと考えていますので、古くからいる社員にも、新しく入社してくれる社員にも、この理念を浸透させていきたいと考えています。
――経営を継がれた際の苦労話、今取り組んでいることについて、教えてください
弊社は、いわゆる建設系の会社です。建設系の会社って、職人社長が多いんですね。現場はできても、「経営」はまた別のものであり、「経営」を理解している人は多くないように感じています。なので、周りに教えてもらえる人がいませんでした。そのため、独学で会計や経営のことを学ぶしかなかったですね。
また、先代との考え方の違いもありました。言い争いも少なくなかったですね。身内だと抑えがきかず、社員の前で言い争いを見せてしまったこともあり、反省しています。
父の時はトップダウン型の組織でした。15名くらいの組織の時は、それでも問題がありませんでしたが、今は50名くらいの組織になっています。そのため、組織を体系化しなければならず、間の層を設け、管理職との会議を行なうなど、より闊達した組織運営ができるように、組織変更や風土改革を行なっているところです。
――最後に、今後の展望について、教えてください
今は受けている仕事量に対し、人が少なく、仕事が追いついていない状態です。今後は、人を増やして、「技術+サービス」をさらに磨いていきたいですね。業績についてですが、今はありがたいことに好調なのですが、長期的に見れば、既存事業だけでなく、新規事業も展開し、主軸となる柱を増やしていかなければと考えています。
今は、やりたい気持ちはあるものの、仕事が追いついていない状況です。まずは、目の前にあることに実直に取り組んでいくタイミングですね。技術職は、現場で育てていかなくてなりませんし、育成にも時間がかかるため、一度に多くの採用はできません。なので、毎年5名ずつ増やし、段階的に人を増やしていこうと考えています。来年には60名まで増やしていく予定です。
株式会社ユーセイ 代表取締役社長:小美濃 陽一 創業: 1987年(昭和62年)7月22日 所在地:〒 151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-21-7 第5瑞穂ビル8階 URL: http://www.bs-yusei.co.jp/ |