すべてが新しいモノづくりのために【株式会社フルハートジャパン】

フルハートジャパンとしてのモノづくりへのこだわり

――モノづくりについてのお話がありましたが、國廣社長が大切にされている「ものづくりのこだわり」とは何ですか？

「究極のサービス業」という思いと緊張感ですね。私たちの仕事って、スーツに例えるとフルオーダーなんです。

既製品を売るのではなくて、既製品にないものを1つひとつ注文を聞いて作っていく。お客さんが本当に欲しいと思っているものを作って差し上げる。だから、出来上がれば、当然、喜んでいただけるわけです。

その一方でリスクもあります。ご要望を1つでも間違えたら、それはこちら側のミスなわけです。このたった1つのミスで信頼を失うかもしれない。いい意味での緊張感があります。この張り詰めた環境の中で働くことが、モノづくりにこだわっていくことで大切な心を育ててくれると感じています。

――最後になりますが、これからの展望について教えてください

「フルハートさんがいたからこの装置ができた」とお客さんに喜んでもらえるソリューション提供を、社員全員ができる会社になることですね。

今は半数以上の社員ができていますが、まだ100％じゃありません。これは社員の技術的な研鑽と精神的な教育の両面が必要になってくる話だと思うのですが、意志をもって進めていきたいと思います。

そして自社製品づくりにも挑戦していきたいです。この段階に行きつくまでにはまだまだステップが必要なのですが、「自分たちが世の中にこの製品を供給しているんだ」と誇りを持てるモノづくりは、担い手として感じてみたい喜びがあると思います。

今、I・OTA（アイオータ）という合同会社を作りました。大田区の技術を結集させるための プラットフォーム的な会社です。町工場はどこまでいっても町工場。でも、その1つひとつは大企業に負けない高い技術力を持っています。もし、それらを結集することができれば、大企業じゃないとできないといわれている仕事を、町工場連合として受けることができるんじゃないでしょうか。そんな未来が拓けるんじゃないかと思っているんです。

夢は大きいですよ。歩いていたら間に合わないから、私の姿勢は基本的にダッシュです（ 笑）。ダッシュしつづけるというポリシーで、頑張っている社員たちの思いに応えつづけたいと思っています。