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全社一丸となって夢を創る町工場【株式会社極東精機製作所】

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株式会社極東精機製作所

専務取締役 鈴木 亮介 氏のインタビュー

モノづくりの町、大田区で創業70年以上の歴史を持つ株式会社極東精機製作所。幅広く備えた工作機械と長年積み重ねた経験と技術により、お客様からの多様なニーズに柔軟に対応することで独自の強みを発揮しています。3代目として事業承継を予定している鈴木亮介専務に、新しい時代の町工場として社員一丸となって目指す将来の展望をお話しいただきました。

株式会社極東精機製作所とは

―はじめに、株式会社極東精機製作所がどのような会社か教えてください

株式会社極東精機製作所は、主に旋盤加工、マシニング加工といった切削加工を行っている会社です。分野としては自動車関係や半導体関係がメインで、防衛省関連の仕事も手がけています。最近ではホームページからお問い合わせいただくことも多くなり、個人の趣味のものから美容関連器具など、工業分野以外のお仕事も増えてきました。

WEBを通して新しいお客様との接点を持ち、様々な個別受注生産に対応するようになったことで、これまでの工業関係のものとは一線を画す一味違った仕事を受注できるようになってきたんです。特に美容関係のウェイトは大きくなってきており、現在では売上げの上位3位に入るまでになっています。

企業としての強み・こだわり

―御社の強み・こだわりを教えてください

技術的には旋盤加工の中でも比較的難しい加工を得意としており、加工が難しい素材や形状的に難しい加工であっても対応できるところが弊社の強み。また、都内の工場としては設備の台数も多く取り揃えており、非常に小さな径の物から大きな径の物まで大小様々な加工に対応することでお客様の多様なニーズにお応えしています。

仕事に対する姿勢として大切にしているのは、町工場でありながらサービス業の精神でお客様と向き合うこと。一般的に町工場は「暗そう」とか「ガンコ親父がいて気難しそう」といったサービス業とは真逆のイメージを持たれていますよね。私はそんな町工場のイメージを払拭したいと思っているんです。

お客様に喜んでいただくことを第一に考え、お客様対応のレベルを上げていくことによって、「気持ちの良い会社だからまたお願いしてみよう」とリピーターになっていただける会社を目指しています。「極東精機に聞けば何かしらの答えを返してくれる」と思っていただき、困った時の便利屋のように使ってもらえると嬉しいですね。

理念について

―御社の理念を教えてください

私の祖父が昭和23年に創業した当時、機械加工は「格好いい」仕事だったと聞いています。仕事はたくさん溢れていて、お客様とのつながりも強く、皆が憧れる職業だったんですね。それが父の代になり時代が変わってからは、大手企業は冷たくなり少しずつ景気も悪化していったことで次第に苦境に立たされるようになりました。

現在は町工場の多くが負け越してしまっている状態。負け越しているにも拘らず保守的になり変わろうとしない所が多いのが現状です。これから私が三代目になるからには、祖父の時代のように町工場の仕事は「格好いい」という価値観を取り戻したい。やるからには「どうにかして勝ちたい!」という想いを強く持っています

私は「大一大万大吉」という言葉が好きで、「皆は一人のため、一人は皆のために」という姿勢で向き合っていけば、負のループではなく正のループが生まれて皆が幸せになれると信じています。社員がレベルアップすることで会社も成長し、その結果として給与をたくさん支払えて、社員が「もっと頑張ろう」と思える、そんな正のループを実現したいですね。

皆が結集して一丸となり追い続ける目的が「理念」であり、それが皆の「夢」であってほしい。会社は社員全員が夢を見る場所であって、その夢を創るのは社員一人ひとりなんだと思っています。

今後の展望について

―最後に、今後の展望についてお聞かせください

社員が会社と仕事に誇りを持てる状態をつくるために、古くなった社屋を建て直す計画を立てています。「わぁ!すごい!」「立派だ!」「入社したい!」「ここで働けて嬉しい!」と思ってもらえるような建物にしたいと考えていて、現在はデザイン画を作成してイメージを固めている段階です。

また、新社屋の建設に伴って会社の中枢を担う新しい部署を創設したいと思っています。その一つが営業部。というのも、これまでの町工場は「待ち工場」だったような気がするんですよね。口を開けて仕事が来るのを待っているような。そこから脱却するためには、自ら外の世界に打って出なければなりません。

技術力を磨き続けるのはもちろんのこと、最も大切なのはお客様とのコミュニケーション。営業部を新設することで、もっとお客様の懐に入り込んでお困り事をお伺いできる関係性を築き上げ、お客様からの相談に対して迅速に対応できる体制を構築していくつもりです。町工場でありながら商社機能を併せ持ち、お客様に安心感を提供していきたいですね。

そして、もう一つ創りたいのが企画開発室。今は専務である私が美容関係器具など新しい分野の設計開発に携わっていますが、私の代わりにその役割を担える部署を新設する予定です。将来的にはデザインも内製化して、企画・デザイン・開発・設計・製造・営業まで一気通貫した、これまでにない町工場にしていきたいと思っています。

株式会社 極東精機製作所
代表取締役:鈴木 健一
専務取締役:鈴木 亮介
設立:昭和43年10月23日
所在地:〒144-0035  東京都大田区南蒲田2-19-4
URL:http://www.kyokutouseiki.co.jp/